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美少女動物園

 どうも、すでに人生の帰り支度を始めている琥珀銀です。

 今回はお仕事中のチノちゃんを描かせて頂きました。ラビットハウスが実在したら毎日通い詰めたいですな。

 さて、表題です。最近はアレですな、美少女動物園なる言葉はオタコンテンツとしてはもう当たり前すぎて逆にあまり言われなくなっておりますな。そもそもこの言葉、可愛い女の子キャラしか登場せず中身がまるでないオタコンテンツを指していたのですが、最近の作品ですといわゆる萌え系きらら系は当然としても、それ以外のジャンルでもヒロイン一人だけってのはほとんど見当たりません。

 いわゆる美少女動物園と言われるものは、本当に美少女しかおらず美少女たちがキャッキャウフフするやつと、一人の主人公に複数のヒロインが群れるハーレムなやつがあるんですが、前者は今も昔もあんまり変わってないので、ここでは変化著しい後者に触れます。

 たいていの場合、メインヒロインのほかに数名のサブヒロインがいてほとんど主人公に好意を寄せている。まぁ現実ではそんなことはあり得ませんが、フィクションならではと言えましょうな。これ、あんまりやり過ぎるとメインヒロインの魅力が相対的に下がりますので、作者の作品に対する力量が結構ものを言います。

 こうなってきた背景には、昔ならではのソロヒロインではどうしてもメインヒロインとの関係が悪くなったときに、昔ならばその人間くささをどうやって乗り越えられるかにストーリーの主眼が置かれましたが、今はそういうのめんどくさいと評価されてしまうので、メインヒロインがご機嫌斜めの時はサブヒロインが彼女の代わりを務めるという、いつでも安心路線が求められているからのようです。

 まーアレですな。もうフィクションの中ですら面倒なことは避けたい今時の考えですな。現実では何かとスピードだとか効率だとか追い求められすぎて、みんな疲れ切っているというのもあるでしょう。何というか、頭の中が豆腐になってても楽しめるストーリーがいまや求められているのです。

 ただ、こうなってくるとより一層リアルの人間関係は煩わしくなってきますな。誰でしたっけ、「女体は好きだが女は嫌い」とか言ってた人がいましたが、二次元の世界でも今はそんな感じですな。それが良いか悪いかはおいとくとして、現実がより効率だの優秀だの見た目がすべてだの追い求めていく限り、今後はより一層こういう都合のよい人間関係を妄想する作品が増えていきそうな気がします。

 それでは、また次回まで。