どうも、老後は部屋の片隅で人型のシミになりそうな琥珀銀です。
今回はお仕事チノちゃんシリーズその2を描かせて頂きました。こういう喫茶店でチノちゃんのお仕事を眺めながらコーヒーを味わいたいものですな。
さて夏も近づく八十八夜、ここはひとつ夏に向けたオカルトな話題をば。といいつつも、ここ最近はあんまりオカルトなネタって聞かなくなりましたな。特に心霊現象とかですが、まぁ全くと言っていいほど話題になりません。
もちろん「はやり廃り」もあるんでしょうけども、心霊現象てのはテレビとかの流行で現れたり消えたりするもんではないと思うので、単に本当にそんなもんはいなかったか、あるいは今の人類はそれに関わってるほど余裕がないかのどっちかでしょう。
ここでは後者の説を採ってみることにします。つまり、人類は観測することを止めた説です。
そもそもかつての心霊現象、つまり幽霊たちはどうやって人類とコンタクトを取ったかというと、人前に現れるとか写真やビデオカメラに写るなどの割とダイレクトな方法を選んだようです。人の脳や記憶をいじって存在したことにしたとかそういうことはやらず、割と正攻法だったわけですな。
彼らが現れる理由はそれこそあなたの知らない世界だとかで散々やってますので省略しますが、その目的は現れたことそのものを分からせることにありました。つまり、観測され認知される必要があったのです。だから興味を持ってもらう必要があった。ゆえに、その登場は印象的でなければならないわけで、生暖かい風におどろおどろしいBGMを添えてたっぷり演出をかけたのです。人目を引くために。
がしかし、今の人類ときたらどうでしょうか。コロナ禍で余裕が無いのは分かります。けれど、格差に貧困に紛争そして私利私欲を貪ることに必死で他のものが全然目に入っていない状況でございます。幽霊なんてそんなもんに興味を示すほどの余裕は現代人にはなさげです。仮に幽霊に出会おうとも、スマホのカメラに写ろうとも、嘘松だのフォトショで加工乙だの言われるのが関の山です。
加えて今の人類の悪意は一線を越えている気がします。座間9人殺害事件なんかが典型的ですが、もはや狂気の領域です。この狂気が国レベルになると大量破壊兵器となります。核兵器並みに人類を大量虐殺するような幽霊はこれまで聞いたことが無く、むしろ彼らの方がドン引きすることでしょう。
つまり、幽霊に祟られるとかそういう牧歌的な恐怖は、今の時代あったとしても些末な出来事として埋もれてしまうのです。こうして、人々は幽霊への興味を失いました。今や大島てるに載ってる物件にすら安いからという理由で人気が出るほどなんだとか。
まぁ何というか、幽霊が出るから人に悪いことはしないようにしようとか言っていられた時代の方が、逆に平和があったのかもしれません。幽霊にでくわす過去の時代が良いとは言いませんが、現代はそれすらも凌駕する大恐怖時代なのかと思うとなかなか空恐ろしいものがあります。
それでは、また次回まで。