He is always with me.

どうも、そろそろ年末の温泉旅行を画策したい琥珀銀です。

 今回はドヤ顔なシャロちゃんお誕生日絵を描かせて頂きました。うむ、シャロちゃんにはドヤ顔が似合う(偏見

 さて、昨日7月14日(火)から東京国立博物館で、『弘法大師生誕1250年記念 特別展「空海と真言の名宝」』が始まってますな。なんでも全国各地というか各宗派(寺社仏閣)に散らばっている空海ゆかりの重文や国宝が一堂に会して観覧できるってことで、一部仏像マニアの間で話題になっております。これ普段なら京都あたりを中心にして各寺院を巡らないと見られないんで、なかなか貴重な展示会と言えるでしょう。

 あ、そこのアナタ。「あっそ。興味ねー」と思いましたね? うん、まぁ、そうでしょうねぇ。二次元萌えの片鱗もありませんからねぇ。

 だが、ちょっと待ってほしい。

 そもそも宗教行事というのはオタ活と似ている箇所が多くございましてな。まず仏画を拝むところはアニメ絵を愛でるところですし、仏像はフィギュアですし、聖地巡礼なんてまんまですし、何よりこの世の者ではない崇高な存在を崇め奉るところはまったくもって同様であると申し上げて良いでしょう。

 そこに萌えはあるのかというと全くありませんが、その一連の活動が心の支えになるのではないかと申し上げてみたい。宗教というやつはいうまでもなく人が不幸なときに興されるものです。幸せ真っ只中の奴が救いを求めるはずがなく、現世がどうにもならないから超常の力に頼ろうとするわけです。で、ワタクシ、この頼ろうとする相手が空海でも仏でもチノちゃんでもいいのではないかと思いましてな。

 空海の話をしているので、空海ゆかりのある活動で思い浮かべますと、四国八十八ヶ所巡礼、通称「お遍路巡礼」があります。観光名所になっていますんで知っている人は多いでしょう。このとき巡礼者が重要視すべき精神が「同行二人どうぎょうににん」と言われています。これ、どういう意味か。

「四国巡礼者などが、いつも弘法大師とともにあるという意味で、笠などに書きつける言葉。どうぎょうふたり。」 広辞苑第七版

 …あーダメダメです。まったく理解が薄い。書きつけるからなんなんだが全く説明されていない。これだから学者という手合いはダメなんですよ。

 いいですか。確かにいつも”ともにある”とは間違いないんですが、それだけではなくて、困難に直面したときに、という文言が抜けています。皆々様の人生経験からおわかりの通り、うまく行っているときこそ人は集まってきますが、うまく行かないときは人は離れていくものです。さきほど宗教は人が不幸なときに興すものだと申し上げましたが、宗教とかこういうのを必要としているときは何かとっても良くないことが起きているときでしょう。しかも誰の助けも借りられないかアテにならない状況です。それでも現実に対してどうにかせねばならないとき、自らを絶望から奮い立たせる必要がありますが、そのときに同行二人の精神が活きてくるのです。

 我々キモオタの事を振り返ってみてください。自分が困っているとき、誰かが助けてくれましたか。助けられるどころかハイエナのごときアテンションエコノミーの餌食にされてしまったのではありますまいか。「キモいオッサンだしチー牛だし自業自得」そんな言葉しか投げかけられなかったのが我々ではないですか。そんなことはなく助けてくれる友達がいる? それはアナタ、見ているサイトを根本的に間違えています。もっと意識高いブログでも読んでてください。このサイトは涙とともにパンを食べたお方に限る。

 で、もはや頼れる人は誰もいない状況であり、自分は絶望的な現実に勝てるのかという状況であったとします。いやいや大丈夫だ、自分には弘法大師(空海のこと)が共にいて、見守ってくださっているはずだ。だから前へ進めるはずだ…という、この感覚があるかないかで物事に関する改善率は大きく変わります。

 これ、私の与太話ではなくて、心理学や脳科学の分野でちゃんと「サードマン現象(The Third Man factor)」と名称が付いております。遭難とかしたときに誰かが見守ってくれてる気がして、それを支えに生還したって例が有名ですな。Wikiでもあるとおり、”現代の精神分析医は、心的外傷患者を治療するために「サードマン現象」を用いている。「心の中で育まれた人物」は、想像による支えと安心を与える” そうです。

 で、同行二人とか宗教活動に戻りますが、このサードマン現象的な心の支えがまさに、宗教でもオタ活でも同様なのではないかと申し上げたいのであります。

 さらに話題を前述の特別展に戻りますが、今から1200年以上前の人々は今より厳しい生活を余儀なくされていたと思います。その中で、どのように自らの心の支えを見いだしていたのか。それを知ることは今を生きる孤独な我々キモオタにも学べるところは多くあると思っており、週末には東京国立博物館に足を運ぼうかなどと考えております。ご興味を持った諸兄もぜひ。

 それでは、また次回まで。