どうも、知らぬが仏の琥珀銀です。
本日はいつもならば10/15公開予定のイラストの下書きをご覧に入れるはずだったのですが、どーもうまくいかない&ここんところの残業続きで時間が取れなかったため、来週に延期させて頂きます。
その代わりと言ってはナンですが、かなり前に描いたClover Heart’sの御子柴 莉織さんを手直ししたものを置いておきます。え、そのキャラ描くの相当久しぶりじゃないの、という方はこのサイトの立ち上げからご覧頂いていた方ですね、20年近くご覧頂きまして誠にありがとうございます。でも、誰それ知らん、という方がほとんどでしょうねぇ。
さてワタクシここでお詫びをせねばなりません。
前回の日記『ネオ・ラッダイト』にて、「AIが生み出す作品がメジャーになることは当分無いと思われる」などと書きましたが、皆様ご周知の通りいきなり予想を遙かに上回る画力を見せつけておりまして、この言葉は撤回せざるを得なくなりました。
いや、ここまでやられると本当に絵描き達はキツいんじゃないですかね。何がキツいって、人間が描いたかどうかもはや見分けられなくなってきてしまっているところがです。見分けが付かないならAIでいいんじゃね? となるのは時間の問題で、絵を描いて商売している人や承認欲求を絵で満たしていた人にとっては食い扶持とアイデンティティーの危機が到来したと言えます。
え? 私ですか? いやー私の絵って微妙に古くて人気ないのでAIが学習しそうにないし、あと別にコミケに出たりFanboxとかFantiaみたいなパトロンサイトでお金稼いでいる訳ではないので、実はあんまり影響無かったりします。AIが脅威になるのは先述の通り絵でお金稼げる神絵師の皆様か、絵を描き始めたばかりで人からの賞賛が必要な時期の人ではなかろーか、という気がしておりまして。
まぁ前者は取りあえずいいでしょう、これまで良い思いしてきたんだから頑張ってください。問題は後者ですな、人間てのは芸を始める最初期において「井の中の蛙」を味わう経験が絶対に必要です。どうせ大海に出れば信じられないような神絵師がゴロゴロいるわけで、そのとき心の支えになるのは絵を描き始めた頃に見知らぬ人から頂けた「あなたの絵が好きだよ」という何気ない言葉なんです。そんな機会をAIの野郎はまるごと奪って行きやがったわけで。
今後、AIより下手という言葉が多くの絵描き達の筆を折るであろう事は想像に難くありません。見る側の人にとってはヘタクソな絵というノイズが減って喜ばしいことだと思うでしょうが、ピラミッドの底辺が薄くなればその業界自体が先細る事は言うまでも無く、あんまり歓迎できないところではあります。
AI自体は勉強用とか背景作成、いまいち構図が決まらないときの様々な検討用などいろいろ使い道ありそうなので何とか共存できればよいのですが、これまで絵描きは絵師様などと呼ばれ周りからチヤホヤされやがってなどと、存在自体を快く思っていなかった人達にとってはうって付けの攻撃材料ができたわけで、まぁ、しばらくカオスな状況は続くでしょう。
まぁ、それでも私自身としては元々注目されているわけではないので、そんなAIと上澄みの人らを「高みの見物」ならぬ「下みの見物」とさせて頂くしかないだろうと思うのが本音と言ったところです。
それでは次回まで。