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個人HPは滅んだのか

 どうも、人生のレールから大幅に外れて脱線した琥珀銀です。

 今回はシンプルなシャロちゃんを描かせていただきました。なんとなく下着バージョンです。

 さて、今日は最近見かけなくなってしまった個人HPについてお話ししたいと思います。昨年のジオシティーズ閉鎖で一気に廃れた感のある個人HPですが、改めて探してみるともう絶滅したのかってくらい見つけるのが困難になってますな。有ってももうずっと放置されているとかザラですし。

 当サイトの設立は2003年です。ちょうどブロードバンドが一般に渡りきり、テキストサイトが盛んだった頃です。伝説のAAとかFlashネタが大量に作られ、個人が持つちょっとしたネタやコンテンツがたくさんの個人HPで公開され、まさに「素人コンテンツ」花盛りの時代でした。当サイトを立ち上げた頃はまだ、個人HPも元気な時代で、百花繚乱のサイトがそれぞれ趣向を凝らしておりました。しかし、2005~8年位を皮切りに、だんだんと個人HPは姿を消していきます。

 色々言われてはいますが、個人HPが姿を消したのはアフィリエイトを始めとするインターネットの商業化が原因とみて間違いありません。今や検索サイトで調べても、SEO対策バッチリの金銭目的「トレンドブログ」や「いかがでしたかブログ」ばかりで、有用な情報や個人の作品を公開しているところは検索の下の方に押しやられて目に触れることもない。そんな状況ですからいくら個人HPで頑張っても無駄となっており、個人HPよりもSNSやpixivみたいな多くの人が見てくれるサイトへ公開するのが手っ取り早く、個人HPを開く意味がなくなってきています。

 そしてその多くの人が集まるSNSやサイトは、もうブラウザでなくアプリで見る時代です。ネットがPCでなくスマホで見られている現在、内蔵ブラウザでコンテンツを見ている人は少ないでしょう。テキストならまとめサイトアプリ、絵ならpixivアプリ、SNSならツイッターアプリなりでコンテンツを見ており、ブラウザで検索サイトに検索ワードを入力してコンテンツを探す時代ではなくなっています。つまり個人HPが見つけられる機会も無くなっているのが今の現状と言えます。

 つまり結論としては、個人HPは壊滅状態です。元に戻りそうな兆しもありません。

 そんな時代の風潮の中、ネットの路傍の徒花として咲いている当サイトですが、当然、維持も大変なんだから止めたらどうかとはよく言われます。誰が見てくれているのか、そもそも人が来ているかどうかも怪しいわけですし、その意見には一理あります。しかし、私が思うに、アプリで見るサービスはそのサービスが終了したら終わりです。pixivやツイッターがそう簡単に終わるとは思えませんが、似たような競合に取って代わられる事は十分ありえます。サービスが変わった時に移転先で同一人物を探すのは結構骨の折れる事です。

 その時、もし万が一私を探してくれる人がいたなら、「ここにくれば間違いなく居ますよ」という場所を残しておきたいと思ったのです。色々なサービスに顔を出してはいるけれど、ベースとなる根っこはここにあり、取り敢えず琥珀銀という人物が生み出すコンテンツを探したいのであれば、ここにくれば大丈夫って場所を、維持したいなと思ったのです。

 大量のコンテンツを機械的に取捨選択してキュレーションする時代において、私のこの考え方は古いのかもしれません。ただ、コンテンツを作っている裏側には人間がおり、それを知ってほしいという願いはまだ、作り手の側にあるのではないかと思っています。

 それでは、また次回まで。