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あのバカは荒野を目指す

 どうも、最近歳のせいかだんだん身体がポンコツになってきているのを実感する琥珀銀です。人並みの人生イベントを送ってないから、自分の人生の感覚が未だ20代のままで、自分がオッサンになっているってのがわかりづらいんですよねぇ...。

 さて、今回は裸Yシャツチノちゃんを久々に描いてみました。この手の絵はだんだん弾圧される傾向にありますけどねぇ...。いつまで描けることやら...。

 では今日はバカについて語ってみたいと思います。えぇ、つまり私のことです。アレですな、最近は社会構造上バカが生まれにくくなっているそうです。ていうのも、最近の厳しい女性様の結婚相手に選ばれる男性ってのは、イケメンかつ年収1000万以上、学歴MARCH以上、日経225企業勤務か上級公務員となるんで、結果として生まれてくる子供は当然エリートの血を引き継いでいることとなり、必然的にバカは生まれてこないようになっているとか。ま、ここまで極端でなくても、男性の年収と婚姻率が比例しているのは統計が証明しております。考え方としては自民党某議員の有名な台詞みたいなもんですな。

 バカが生まれてくることを許された時代はとうの昔に終わっており、今いるバカは昭和時代の生き残りということになります。しかし実際問題として、今は優秀な人材しか就職・結婚できないとかになっていますんで、バカそのものの存在自体が社会的に見えにくくなっています。いなくなったわけではないのですが、社会で見かけないので事実上いないに等しくなっているのです。

 バカってのは基本的に物事をよくわかってない、わからないからバカなんですが、逆に優秀な人ってのは物事をよく理解し、これからどうなるかを様々な角度から考える。なので、バカが気づかないような問題点をこれでもかと見つけてきては社会に提起する。これ、一時期流行った頭の悪い人と良い人がリンゴを見たらどうなるかってのに近い。

 この両者の差は、未来に対する考え方に現れます。バカは基本的に何も気づかないので、これから先、幸せになろうが不幸になろうが、将来に対する不安てのはあんまりない。しかし優秀な人はいろいろなことに気づくので、未来を予測し対策を練ろうとします。ですが皆様ご存じの通り今の日本は不況であり、一人の努力で何とかなるレベルを超えています。ゆえに、優秀な人ほど気苦労が絶えない。でもそんな間にもバカは気づかないからのほほんと生きる、バカだから。

 そんなバカがのほほんとしてると、まぁ、優秀な人からすればイラッとしますな。この事態を飲み込めてないのか、このままにしたらどうなるかわかってないのか、とバカに詰め寄る。でもバカはそれでも気づかない。なんか怒ってるな〜とは思うんですが、何がどうなってるかまではわからないし、優秀な人が呆れていなくなったらその怒っていたことも忘れます、バカだから。

 そんなバカの視線から今の優秀な方々が作り上げている世の中というものは、なんとも息苦しい。この対局にいるバカと優秀な人、あなたはどちらになるでしょうか。私はバカの方ですから、基本のほほんです。だから多分これから起こるであろう悲劇や不幸を予測できずに生きていくことでしょう。

 でもね、思うんですよ。これから先の人生が荒野であったとしても絶望しながら生きていくのと、何もわからず生きていくのとでは、多分、後者の方がまだマシなんじゃないかなぁと。いや将来を何とかできる才能とか能力とかあれば別ですよ? でもうちらバカだからそんな能力も無いじゃないですか。自分が無力であることを知り、その後に待ち受けるであろう抗えない運命を正確に知ってしまったら、たぶん、バカは発狂して生きていけません。何も分からないから生きていけるんです。このロジック、わかりますか。

 一般的にバカであることは不幸であるとされます。優秀な人が作り上げた社会システムでは色々不利益を被りますから確かにそれは正しい。優秀な悪人にいいように使われてしまうかもしれないし、人生の様々なチャンスを取り逃すことも多いでしょう。でもそれを「知らない、気づかない」のは、たぶん、能力のないバカが正気を保ち優秀な人と対等に生きていくうえで必要な能力ではないかと考えます。

 まぁ、世間ではこれを諦観と言うかもしれませんがね。
 それでは、また次回お会いしましょう。